気を付けなければいけない、子どもの誤飲事故。
しかし、気を付けていたつもりでも起きてしまう誤飲事故。
今回は3歳の我が子が50円玉を誤飲してしまった時の状況・経過・対処法をお話しします。
誤飲した時の状況
土曜日の夜、20時頃。
録画した番組が観たい夫とDVDが観たい子どもと意見が分かれたため、私と夫はリビング・子どもは寝室で観ていました。我が家はマンションなので、もちろんドアは開けておいて子どもの音や声が聞こえる距離です。
特に騒いでる様子もなく、おとなしくDVDを観ていると思っていたところ・・・
「おかねのんじゃった!」
と言いに来ました。夫婦ともに「?」となり、聞き間違いかなと思いつつ「どうしたの~?」と聞き返してみると、やはり「おかねのんじゃったの」と。
先に状況を理解したのは私。(夫はまだなんて言ったのか聞き取れてない)頭の血の気が引いて、全身がゾワっとしました。
子どもはまだ硬貨の種類はわからない。夫の寝室のため、夫に「お金置いてあった?何円かわかる?」と聞きました。50円玉があったと覚えていたので、まずは子どもの服を脱がせて服の中に入っていないか調べ、布団に落ちていないか調べを二人で行い、どこにも見当たりませんでした。

対処
「痛いところはない?」
「苦しくない?」
と子どもに確認し、救急相談センターに電話。
- 10分前に3歳男児の我が子が誤飲した
- 誤飲したものは恐らく50円玉
- 痛がったり苦しがったり、体調に変化はない
ことを伝え、救急外来受診をすすめられました。小児を診てもらえる救急外来の電話番号をメモし、即電話。診てもらえるということですぐに夫が運転する車で向かいました。
病院到着後、受付を済ませ、呼ばれたので看護師さんに検温と脈をとってもらいました。
その後しばらくまた待合室で待機後、救急外来は色々な科の先生が当番で担当することも多いと聞いていましたが、小児科医の先生に診てもらえました。
問診と触診・喉の奥も確認し、別室でレントゲンを撮ってもらいました。パンツ1枚で、我が子はギャン泣き。親は部屋の外で待機して、「写真撮るよ~」と技師さんら2.3人で対応していただきました。扉が開いた瞬間、泣きながらピースして頑張ってました。
レントゲンの結果、硬貨がばっちり写っていました。(50円玉だとは見分けはつきませんでした)
そんなに時間が経っていなかったので、てっきり口からなんか道具で取り出すのかなと素人ながら想像していましたが、硬貨はすでに胃の出口あたりにありました。先生の診断は
- 便で2~3日後に出るはず
- 嘔吐・血便・痛みがあったらすぐ再受診
また、我が子は下痢しやすかったので「下痢でも受診すべきですか?」と聞いたところ、我が子の場合は気にしなくて良いと言われました。
受診を終え、帰宅しました。

経過
結論から言いますと、硬貨は体の外へ無事出ました。
しかし、すんなり2~3日後に便から確認出来たわけではなく・・・待てども待てども、便に硬貨が見当たらない!
我が子はオムツがすでにはずれていたので、便はトイレでします。そう、洋便器は便が確認しにくい・・・。しかも勝手にトイレに行って、おしりを拭いて、流して手を洗うところまで完璧な我が子。
翌日、したくなったら声をかけてねと言っていたのだが、習慣で流してしまいました。
2日後から声をかけてくれるようになりましたが、便器にトイレットペーパーを敷いても滑ってしまうのでビニール手袋と割りばしで確認する毎日。
だが見当たらない!
特に便秘気味でもなく、むしろ平均1日3回は便をする快便BOY。

とうとう1週間経ちそうなり、腸のどこかでひっかかっているのでは・・・と心配になってきたので、救急外来した病院に電話したところ・・・
「救急外来で受診した方なので予約受診できません」と。
救急外来で受診した病院は、紹介状がないと本来受診出来ないような大きめの病院だったため、救急外来での受診はそれに当たらないとのことでした。再受診するには救急外来枠で来院するか、予約外で数時間待つか、になると言われました。
どうしたものかと考えた結果
- 救急外来は救急ではないので却下(痛みや体調不良はない)
- レントゲンを撮るだけのために数時間待つのは却下(感染症が流行っていたので、長く滞在するのはリスクが高い)
ということで、かかりつけ医をまず思い浮かべましたが、小児科ってレントゲン機器があるところがそもそも少ないんですよね。かかりつけのところはなく、医療機関案内に電話で相談しましたが、”レントゲンが撮れる病院”というような情報はないとのこと。しょうがないので・・・近所の小児科を片っ端から調べ電話しました。

1件目は撮影機器なし。しかし私は「お忙しいところ恐縮ですが、レントゲンが撮れる小児科をご存じでしょうか・・・?」と食い付いてみました。なんと、他の看護師さんにもその場で聞いて下さり、「確実ではありませんが」と教えていただけました!お忙しい中、本当にありがとうございました!
その教えていただいた小児科に問合せしたところ、撮影機器がありました!しかも、かかりつけでもないのに途中から直接先生が親身になって対応して下さいました。
ただ、先生が直接撮影するので
数秒、一人で部屋の中で機器の前で立っていられる
ことが出来ないと撮影出来ないと伝えられました。
我が子は、お医者さんごっこした翌日から病院で泣かなくなった過去があったので、今回もレントゲンごっこをして事前に練習してのぞみました。
当日、撮影前まで看護師さんたちが我が子のテンションが上がるように接していただき、すんなり無事撮影出来ました。
結果「おめでとう(*^-^*)」と言われ、レントゲンには硬貨はどこにも写っていませんでしたので、気付かずに体外に出ていたようです。
余談ですが、この先生、別件で救急外来でかかった病院に行った際、我が子の名前を憶えていたので事前にレントゲンを確認してくれていたのです!仏のような先生でした・・・(泣)
硬貨を誤飲してしまったら、保育園は通えるのか?
一時保育を2件の保育園で予約していたので、それぞれ事前に電話で問い合わせてみました。
1件目・・・その場でOKがもらえました
2件目・・・前例が無かったようで、園で一度話し合ってからの回答→OKがもらえました
ただし、硬貨の排出の確認は目視のみでしか行えないです、という条件のもとでした。(元々子どもたちの便の状態の目視はしている)
誤飲をさせてしまった原因
食べるものでないとわかっているから大丈夫と思っていた
食べ物か食べ物でないか、もう理解していたので口に入れることはないと思い込んでいました。
しかし、その後子どもの行動を気を付けて見てみると、テレビに集中してる時無意識にトミカなど口に入れていました。恐らく誤飲した日も最初は飲み込むつもりなどなく手に持っていて、無意識に口に入れて、口に入れていたことを忘れて飲み込んでしまったのではと思いました。
届かない位置に置いておいたつもりが、届いていた
硬貨は床に置いておいたわけではなく、本棚の中段くらいの蓋無しの小物ケースにいれてありました。子どもが成長していつのまにか手が届いていました。
普段滅多に1人にしない部屋だったので、小物の管理が甘くなっていた
通常、リビングか私の寝室で過ごしていたので、この2部屋は飲み込める大きさのものを置きっぱなしにすることはまずありません。猫も居るので、猫の誤飲も恐かったのでレゴとか細かいパーツのおもちゃも買わないよう気を付けていました。
が、夫の寝室は別です。そもそも猫が入らないよう気を付けている部屋かつ子どもが入る前提で物を置いてなかったので、もう3歳だし誤飲はしないだろうと思い込んで気にしませんでした。
普段入らない部屋なので、珍しいものが多くて色々と触ってしまった、ということもあるのでしょう。
誤飲させないために出来ることは何か考えてみた
赤ちゃんのうちは、高い場所に置く
引き出しに入れるのも効果が無くはないですが、意外に早い段階で自分で開けらるようになりますので、引き出しに入れるなら高い位置の引き出しが良いです。
いたずら防止ストッパーをつける
親は面倒なんですが、安心感が違います。洗剤など洗面台の下に保管してる方も多いのではないでしょうか?高い位置に置けない危険なものが入っている場所は必ずストッパーをつけましょう。

キッチンに扉が無い場合はキッチンガードをつける
キッチンにも刃物や調味料を低い位置に保管してる方多いですよね。普段目を離すことが無くても、トイレやお風呂掃除などの時に、子どもが1人で入れてしまう状況は避けましょう。

<最重要>何度でも言い聞かせる
言葉が通じるようになったら、これしかないです。なぜなら3歳くらいになると上記対策はあまり意味がなくなります。
- 高い位置におく→台や椅子などを利用して自分で取る
- いたずら防止ストッパー→開けらるようになるか、力技で引っ張りストッパーの粘着力が負ける
- キッチンガード→力技で引っ張たり押したりして外される
これ以上物理的に対策しようとすると、金庫など鍵付きのものにすべて入れることになってしまうので現実的ではありません。
食べ物以外は口に入れてはいけないことを、毎日何度でも教え込みましょう。
同時に珍しさから手にしやすい薬・電池だけでも物理的に子どもが手に取れないようしっかり管理しましょう。(台を使っても届かない場所とか)
まとめ
- 食べてはいけないとわかる年齢でも飲み込むことがある
- 誤飲後、体調に変化がない場合はかかりつけ医または救急相談ダイヤルに電話
- 50円玉は1時間くらいで胃の出口まで落ちる、その場合対処は便から出るのを待つ
- 小児科でレントゲンが撮れる病院は実は少ない
誤飲は窒息・中毒・内臓損傷など物によって命の危険に関わります。
救急車を呼ぶべきか・救急外来で受診すべきか迷った時の為に、自分の自治体の救急電話相談の電話番号は必ず控えておきましょう。